* * *

「なんか緊張するね。お母さん…喜んでくれるかな?」

『どーだろな』


香奈と姉弟じゃないって聞いた喫茶店に母さんを呼ぶ。

「久しぶりね」

そう言って入って来た母さんは当たり前だけど少し老けていた…


『俺達…結婚することになった』

「そんなの呼び出された瞬間から気付いてるわよ」

「お母さん、喜んでくれる?」

「香奈…准、あなた達は姉弟じゃないの。だから後ろめたく感じる必要なんてまるでない」

『それなんだ。その事実は嬉しい…だけど俺は本当の母親が誰かまだ知らない』

「知る覚悟ができたの?」
見たこともない優しい表情で聞かれた


『全てを知って…香奈をアネキだと思っていた過去も…生まれきた時の過去も受け止めてから結婚したい』