待ち合わせした喫茶店に30分も早く着いてしまった。
頼んだ珈琲は手を付けることなく冷えている

何度も時計に目を落としていると後ろから
「待った?」
とアネキと良く似た声がした。


『いや…』

「そう」
俺と一度も目を合わせずに珈琲を店員に頼む


「で…何なの?」

『率直に聞きたい。俺とアネキは本当の姉弟なのか?』


煙草に火を付けようとしているのを止めて…顔を上げて俺を睨むように見た


「質問が分からないわ」

『簡単だ……ただ母さんが俺とアネキを産んだのか、って聞いている」

「それなら答えはとてもシンプル………」

俺は息をのむ



「YES…よ」