『離れていかないで』
そんな言葉を言えないのヤッパリ俺が口下手だからなのだろうか………背中を向けて泣きながら出て行くアネキを捕まえようとした手は宙をきり、降りていった。
―――放心状態?
――蛻(モヌケ)の殻?
世界に見放された気がした
……ガチャ
玄関が鳴るのが聞こえて俺は走って向かう。
『アネ…ッ?!?!…』
そこに居たのはアネキより少しキツい目をしている
「あら、准」
俺を睨む
俺のことが大嫌いな
母親だった……
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