教室のドアを開けると中には國さんがいるだけ
『あれ? 他のヤツらは』
「いないよ」
『終わった訳? じゃあ俺戻るけど…』
「最初から集まりなんてないわ」
萌え系のメイド服姿には似合わないキツい目で俺を見る國さんに若干……ほんとに若干たじろぐ。
「篠山くんに聞きたいことがあるの」
『…何だよ』
しっかりしろ、俺っ!
女相手に何ちょっとびびってんだよ…
いや、でも
この迫力…俺じゃなくても絶対にびびるって!
何か怖いし
「あの女は篠山くんのお姉さんなのよね?」
『…あぁ』
「それにしては似てなさすぎじゃない? パーツに似てるところがない」
『香奈は母親似なんだよ。俺は父親似』
「そう…」
一度顔を伏せてから、
國さん………
もうこいつ國でいいわ。
何か企んでる顔がムカつくから
とりあえず、國が不気味な雰囲気を纏って口を開いた。