『ただいま』
家に帰るとアネキはびっくりしたように

「えっ?! 准、早退してきたの?」
と玄関に走ってきた。

『うん』

「しんどい?」
そう言いながら俺の額に顔を寄せて熱を測ろうとする
アネキにとってそれは普通の事で……
でもアネキを一人の女として見てしまっている俺にとってはこのキス出来てしまう距離に、
アネキの心配そうなその顔に理性が飛んでしまいそうだ。


「よかった、熱は無いみたいだね」

そうアネキが安心した声で言った瞬間に身体が勝手に動いて、
気付いたらアネキは俺の腕の中にいた。