「ちょっと買い過ぎたかな…?」

いやでもおつりのが多いし…まぁ…
いっか(笑)

「琴音………?」

聞き覚えのある声に
呼ばれて振り返ると

そこには―……
一時も忘れたことのない大好きな、
愛おしい彼が、
ずっと会いたかった彼がそこには
立っていた…。

「………ッ!
准……兄ちゃん…」

私の目からは
涙が溢れ出した。

「会いたかった…
会いたかったよぉ…」

私は真っ先に走って近づき抱き着いた。


ずっと、どれほど会いたかったことか…。
今、私の目の前に
彼がいることが
夢のようだった。

「ほら泣くなよ?


琴音、大きくなったなぁ」

そういうと
准兄ちゃんは優しく
私の頭を撫でた。

「当たり前!
あれからどんだけ経ったと思ってるの?

もう私は、
子供じゃないもん。」