「好きな人…かぁ。」

准兄ちゃんに好きな人いたなんて知らなかった。

准兄ちゃんが好きな人だもの……
絶対素敵な女の人なんだろうな………。

私と准兄ちゃんは教師と生徒で、
…ただの幼なじみ。
恋愛対象になんかなれないんだろうな…。


「…おい、なに考えてんだ?一緒に帰るぞ?
今日カレーなんだろ?」

「准兄ちゃん…」

「種田先生を帰らせただけでお前は残したつもりだったのだが。」

「…そっか。
でも、なんで…?
彼女……以外とは出かけないんでしょ?」

「お前……
そんなことか。
琴音はいいの。特別だから。

買い物、行くんだろ?」

「うん!」


特別……。
それがどんな意味かはわからないけど、
あなたの特別なら私はそれだけで幸せ…。