「姉ちゃんは、ピアニストになるためにアメリカへ留学してて昨日…あの駅に帰って来た。しかも、携帯、水没しちゃってさ…データも何もかも消えちゃったけど、会社が忙しくて…」





「嘘…」


「本当だよ…ごめんな…」


初めて顔をあげたあたしの目に映っていた咲妬はとても切なそうだったんだ…


「でも…本当にそう思ったんだよ…だって…だって…咲妬はデートといえば…家…しかも毎回勉強…あたしだってたまには…恋人的な事をしたいよ…ずっとあたしは好きって伝えてるのに…咲妬はうんしか言わないから…」