<ピンポーン>

「はーい!」

お母さんは笑顔で玄関へ走って行き、お父さんと私もその後に着いて行った。

「こんにちは♪」

私がそう挨拶をすると、

「美空ちゃん、大きくなったねぇ〜おじさんが会った時はまだ生まれたばかりだったから。」

と笑顔で言い、隣でおばさんが優しく微笑んだ。

二人共凄く優しそうで、幸せそうな夫婦だった。

そして、その隣には私と同じ位の年の野球帽を被った男の子が立っていた。

「こんにちわ。」

その子は両親に急かされ、覇気の無い声で挨拶をした。

「全く、うちの子は愛想が悪くて〜、美空ちゃんは確か・・小学4年生よね?この子は美空ちゃんの一つ上で太陽って言うの。宜しくね!」

そう言った後、おばさんは私と太陽君を交互に見た。

「でもあれよね、空と太陽・・・なんかいいわよね。」





おばさんが言ったあの言葉…

今でも鮮明に覚えている。

もしも、あの出会いが運命ならば…

また会えるかな?










お母さんが朝から作った料理を囲み、皆でクリスマスを楽しんだ。

大人達はワインを開け、お父さんとおじさんは昔話に花を咲かせていた。

それはもう、誰から見ても幸せな風景だった。

今思えば、今までで一番幸せな時だった。