陽が引っ越してきてから早くも三ヶ月が経った。

陽が来てから、毎日が楽しくて、楽しくて仕方がなかった。

最初は陽が慣れるまで学校へ一緒に行く約束をしていたが、私達にとって一緒に行く事は当たり前となっていた。

「空、薬持った?」

これが、毎朝の陽の口癖。

「うん、持ったよ☆」

私の体の事をいつも気にしてくれている、

優しい、優しい陽。


もちろん、そんな陽は学校の女子の間でも凄く人気者だった。

おだっている男子達に比べ、クールでカッコイイって。




陽は早く大人になりたがっていたから、無理にそう振る舞っていたのかもしれない。




あの時私は、何故陽が早く大人になりたがっていたのか、気付いてあげる事が出来なかった。

陽は、大人びた顔の中で、時々凄く悲しそうな顔をする。

その顔を見るたびに、私の胸は締め付けられていた。




あなたには私がずっと側にいるから…

今ならそう言ってあげられるのに。