「てか、面白いねあんた。」

「あんたじゃなくて、美空だよ〜」

「あ〜。美しい空って書いてみくって読むんだろ?かーさんが言ってた。」

「う〜ん。なんか、恥ずかしいよね。でもね、私はこの名前凄く気に入っているの。いつか私も、空のように大きくて見ている人に元気を与える事の出来る人になりたいんだ。」

「あ〜あんた、確かに空みたいだね。何か見ていると元気が貰えるってゆうか…。」

「空?」

「あっ!俺、空って呼ぶわ。短いから呼びやすい。」

笑いながら太陽君は言った。

「うん!いいよ。じゃあ…私も、短くして、陽って呼ぶ!呼びやすいから♪」








空。










私にとって大切な言葉。


空に初めて太陽が昇った日。










あの時はまだ…

ずっとずっとそう呼び合えると思っていた。

だって…

永遠に、空には太陽が昇っていると思っていたから。





<ピンポーン>

「お母さ〜ん!!早く鍵開けて〜。」

「空っ!どうしたの?その格好!真っ黒じゃない。」

「水たまりで転んだの。」

「空はおっちょこちょいだからねぇ〜ごめんね、太陽君。」

「いいえ。」

「早く着替えてらっしゃい。今日だけお母さんが学校まで車で送ってあげるから。」

「は〜い。」












「美空、太陽君が引っ越して来てから凄く元気になったの。実話あの子あー見えても体が凄く弱くて、入退院を繰り返していたの。」

「えっ?!」

「走ったり、激しい運動は今でもあまり出来なくて…」

「そうなんですか…見えないです。」

「あの子はいつも笑っているからね。」

「はい。」

「発作が起きた時の薬があるんだけど、美空は忘れっぽくて…困ったもんよ。太陽君、これからも宜しくね。美空の事。」

「はい。」














その日から私達は日に日に仲良くなっていった。