数十センチしか離れていない隣の家の窓

その窓にもたれかかり遠くを見ていた
アイツがいた


「…美弥」



「!!!」


そうつぶやくと美弥はハッと俺の事に気づき窓を閉めカーテンを引いてしまった

俺はしばらく動けなかった


学校では遠くから見たりしていたが、この窓から…しかもこんな近くから美弥を見たのは何年ぶりだろう


俺は厚いカーテンを引かれた窓に向かって‘いつか話しをしたい’と呟いた


聞こえるはずないのに…