「…子供ならこんな真似しないでしょ?」

「え?」

くいっと私は章の首に手を回して彼の顔を私に近付ける。そして、わざと音を立てて彼の唇にキスを落とす。

久しぶりのキスはアルコールのきつい匂いと味。

「その顔、面白い。今の外国じゃ挨拶よ?」

勝ち誇ったように私はそう微笑んだ。

「So long,Akira.」

片手を小さく閉じたり開いたり、外国のさよならの動作をして章から離れるといきなり腕を引っ張られ、すんなりと私は彼の腕の中。


「あ、きら?」

「美加って酔うと積極的になるんだな。」

そう艶っぽく笑い、私の顎に手を添えて、深い口づけをする。