「私も、そう思ってた。でも、歳が違ったから、だから私たち逢えたんだよね。」

そう思いたい。
きっと、なにか訳があるんだ。こうして私と坂上くんが出会って恋したのは。

「先生、」

「もう…お互い、歳なんて気にしないようにしよう。」

気にしたってどうにもならない。諦めよう、離れよう、そう思ってもできない自分がここにいる。
それなら、いつか離れるときが訪れるその最後の一瞬まで、悪あがきをして、坂上くんの笑顔を見ていたい。