「ね、坂上くん。ほんとに、私でいいの?私なんかでいいの?」

「急にどうしたんだよ。当たり前だろ?先生がいいんだよ。」

ニッコリ笑う坂上くんが、眩しい。でも私への呼び名は"先生"。

本当なら今すぐにでもこんな関係止めたほうがいいのに、ピリオドを打たないといけないのに、この愛しさが邪魔をする。

理性のカケラもない、私。

「誕生日おめでとう。」

「ありがとう。」

「さっき、先生誰かと電話してたよな、俺1番におめでとうって言いたかった。」

少し唇を尖らせてそんなことを口にする彼が、愛しい。

「ううん、面と向かって言ってくれたのは坂上くんが1番だよ。ありがとう。」