「…抱負か…、生徒から信頼される先生になります。」
明るく、悟られないようにそう言った。テレビ電話じゃないし、きっと気付かないと思ったけど、相手は章。
『なにか、あった?』
「…ううん、なにも。今ね、沖縄なの。修学旅行。村川先生ね、修学旅行の間は生徒に戻ってって言ってくれてね…」
『修学旅行か、懐かしいな。』
薄々感じてるはずなのになにも触れない章の優しさが今の私には痛かった。
『美加はその時、イギリスだったな。』
「うん。楽しかったよ、イギリス。ねえ、言ったっけ?ホストファミリーのジェーン、バンドやってて日本の音楽番組にも出たんだよ。」
『へぇ、すごいな。なんていうバンド?』
「Feliz!ボーカルなの。」
『サンキュー。今度聴いてみるよ。』
明るく、悟られないようにそう言った。テレビ電話じゃないし、きっと気付かないと思ったけど、相手は章。
『なにか、あった?』
「…ううん、なにも。今ね、沖縄なの。修学旅行。村川先生ね、修学旅行の間は生徒に戻ってって言ってくれてね…」
『修学旅行か、懐かしいな。』
薄々感じてるはずなのになにも触れない章の優しさが今の私には痛かった。
『美加はその時、イギリスだったな。』
「うん。楽しかったよ、イギリス。ねえ、言ったっけ?ホストファミリーのジェーン、バンドやってて日本の音楽番組にも出たんだよ。」
『へぇ、すごいな。なんていうバンド?』
「Feliz!ボーカルなの。」
『サンキュー。今度聴いてみるよ。』