ジャスティンとふたりで話した時間は、穏やかだった。お兄ちゃんみたい、その言葉以外どう説明すればいいのかわからない。

家族が、ふたつもある私って幸せだなって思う。
最初は言語の壁があったけど、今は言葉なんて関係ない。

「ミカって、恋してる?」

「え!な、なに言ってるの?!」

「綺麗だからさ。妹達も恋をしたら兄貴が言うのも変だけど、綺麗になるんだよ。」

ふっと笑うジャスティン。私は頬を掻いた。

「…内緒!」

そうニッコリ笑うしか術がない。嘘をつくのも、素直に言うのもどっちも気が引けた。

「そっか。―俺はいつでもミカの味方だからさ。」

「ありがとう。」

私、生徒が好きなの。
なんて言ったら、あなたはどんな顔するだろう。
幻滅されちゃうのかな。
そう考えると、やっぱり言えないの。

ごめんなさい、ジャスティン。