「先生って家、こっち側だっけ?」

「あ、ううん。正反対って言ってもいいかも…南口の方向だし。」

ジャスティンのマンションは北口を真っ直ぐ行った場所。正反対だ。

「じゃあ、なんで?」

「あ、ジャスティンの家に…」

「浮気?」

ムッとする坂上くんが、可愛かった。その顔は明らかにヤキモチを妬いてる顔だもん。

「違うよ。言ったでしょ?彼は私のホストファミリー。第二の家族。私にとってはお兄ちゃんみたいな人よ。」

そう答えると、坂上くんはまだ気に入らない顔をしていた。

「…家族、いたよ?パパもママも、彼の妹達もね」

「―ほんと?」

「うん。ほんと」

そう答えると頬を緩ませる坂上くん。それもすごく可愛くて、愛おしい。

こんなに好きになるなんてね。