満開の桜。 はかなく散るその淡いピンクがアスファルトに絨毯を広げる。 雲が気持ちよさそうに泳ぐ青い空にそのピンク。 美しいコントラストが無限に広がって、その可憐さに心が穏やかになる。 今日から子供の時からなりたかった教師になる。 緊張で固まる身体をその春の景色が優しく包み込んだ。 久しぶりに目にする母校。今日からここが私の職場。ふぅと一つ深呼吸をして、一歩足を踏み入れた。