苺さんのほうをちらっとみる。


苺さんは無言でモニターごしに苺李ちゃんをみていた。


「「こんなダサい格好、もうやだ…。ありのままの自分でいたいよ。いつもあたしだけ浮いていて、どこに行くにも注目されて……ダサいって言われて…………ちっ」」


…ん?


「「まっ苺李…?」」


苺李ちゃんの様子が変わったことに気付き、翔瑚と優翔が声を揃えた。


「「だいたいさぁ、なんなの?写真が出回ってるから何?知名度があがってきてるから何?関係ねぇじゃん。勝手に出回らせとけよ。ってか華城家みんな有名なのに何であたしだけが変装しなきゃなんないのよ!誘拐されたのだってもう10年前の話しだっつの!それにあたし十分強くなっただろーが!!!!」」


私と神は驚いた。


声にならないほど驚いた。


なぜなら……



ボコッ――ピシッ



苺李ちゃんが壁を殴り、穴があいたからだ。