電話を切り、携帯を閉じた。



「なんだって?」



『ん?様子を聞かれただけよ。神にもよろしくって言ってたわ。』



「あぁ。」



ふっと笑い、本に目をむける神。



『そーいえば、あの子は?』



「あの子?」



『歌恋ちゃん、だっけ?』



本のページをめくっていた神の手が止まる。



『神が帰ってきたこと知ってるの?』



「…知らない。」



『だめじゃない。ちゃんと連絡ぐらいしなさいよ。』



ただでさえアメリカに留学して、歌恋ちゃんに寂しい思いをさせてるのに。



「そうだな」



本を閉じ、ソファーから立ち上がってリビングを出た神。



さてと…あたしも久しぶりにあの子たちに連絡しなきゃ。