『おい!苺李!』




え!?ちょっと!なんなんだよ?!




「あ!もしかして、誤解してるんじゃないの!?」




突然焦りだす歌恋。




『…誤解?』




なにを?




「あたしと玲が一緒にいるとこ、苺李ちゃん見てた!」




『それが何だよ?』




ただ俺は歌恋の相談に乗って励ましてただけだし。




「私が苺李ちゃんの立場だったら、絶対誤解するもん!」




そう言って走り出す歌恋。




『ちょっ…歌恋!』




いまいち理解できなかったけど、
誤解しているなら誤解を解かなきゃだ。




俺は教室に入り、
自分の鞄と、苺李と歌恋の鞄を持って歌恋を追いかけた。