『なんでシカトすんだよ。』



そう聞いても何も言わなず、
こっちに顔もむけない。




「玲、どうしたの?」




『歌恋…』




教室から歌恋がでてきた。




「…苺李、ちゃん?」




苺李に気づいた歌恋が
“なにがあったのよ”
とでも言うような目で俺に訴えてくる。




ややこしいから
“教室に入ってろ”
俺は歌恋にそうジェスチャーしようとしたら、




苺李の腕をつかんでいた手を、おもいっきり振り払われた。




…苺李、キレてる感じですか?




『苺李…?どうしたんだよ。』




俺、キレられるようなこと、なんかしたか?




…いや、思い当たる節はたくさんあるな。




教室で冷たい態度とったし。




ぐるぐると頭の中で思い返していたら


苺李が急に走りだしてしまった。