「あれ? ミカちゃん、どうしたの?」


顔が青いよとガブリエルは言った。

青いと言うよりは、後味が悪い顔になっていると言ってほしい。



「悪いがガブ。マリアが戻ったら、マリアの兄の魂を調べておいてくれ。もしかしたら」

「もしかしたら?」

「使徒かもしれない」



使徒。

神の子に使えた『高弟』たち。


その一人にもしかしたら……



「了解」


ガブリエルはどこか楽しそうに返事をした。



そんなガブリエルを引き連れて、自分は天林寺の両親の待つ居間に向かった。



「いっ……!!」

「あら、大勢ね」



襖を開けたその向こうには両親と。


マリアの亡くなった祖父母。


それに。


『遅いのぉ、何やっとたんじゃ?』


アロハクソジジィが正座していた。