しばらくして、打っていた指を止めて顔をこちらに向けて鼻で笑った。

「相変わらずお人好しだね、亮紀は。ま、自分でなんとかしな。」

凪は、空になったビール缶を横に振って催促した。

でも、冷蔵庫には一本もなくてそれが“帰って、自分で考えな”という意味だったことに気づいた。

全く、どこまでもかっこいい奴だ。


俺は結局家に帰った。