確か、その日も俺は凪に会った。
というか、無理やり押し入ったってのが正しいけど。


「お前さ、お人好しなんだよ。普通さ、今まで何度も自分をはめてきたやつにノコノコついてくか?」

ビールを片手にパソコンを打つ。

「…ハイ。」

おっしゃるとおりです。

「そもそも、自分の会社の会長覚えてない時点でまずいよね。」

「…そうです。」

「そんで?しまいに同僚からまさかの事実を聞かされて混乱?」

「…。」

凪の言うことは全てが正しくて俺は何もいえなかった