嘘だろーーっ



梅雨だというのに一瞬でカラカラになった喉からはもう言葉がでなかった。

ビニール袋の中身は見なくても、惨劇が起こっているのは予想がついた。

そこに、さらなる悲劇がおそった。


ゴンッ


右肩をドアが突き飛ばしたのだ。

「…っ…」

まじ、泣きたいんですけど。

「12分16秒オーバー。あんた、私をなめてんの?」

仁王立ちに腕組み。

それでもって、いつもより低い声と下にカーブを描く口角は相当機嫌が悪いことを表している。

「すいません…。」

冗談抜きで、この仕事…辞めたい。