「はははっ。まあ、雨宮家は情に薄い方がたくさんだからね。芦屋君は今までの人の中で一番長いよ。」

はは…
うれしいようなうれしくないような複雑な気分。

等先輩は、どんなに嫌なことでも引き受けて仕事をこなす事はすごいことだよって言ってたけど…。

この仕事の場合は、すごいじゃなくてえらいの方が適切かもしれない。

まぁ、俺もどこまで奴のわがままに耐えれるか分かんねぇからまだえらくも何もないけど。

等先輩は時計を見ると笑顔から一変して苦笑いを浮かべた。

「もしかして、かなりの遅刻?」

ほら と、腕時計をこちらに見せてくれる。