「お前、ここのマンションの奴か?」

うわっ イケメン!

ってか、あの超人気俳優の本田雅耶!?

ここに住んでたのかぁ…

「最上階の雨宮の使用人の芦谷です。」
頭を下げつつ、ちらっと見た時の雅耶は目を丸くして

「君が……フッ…じゃあ。」

意味深な笑み。

踵を返していった雅耶は俺が振り返ったときにはいなかった。


「かっこいいなぁ…。」

“かわいい人”の俺はあーいうのに憧れる。
羨ましい。
…?

何かを忘れている。

「あぁっ!!扉が閉まってるっ。」



あぁ、こりゃ完全に遅刻だな。