「え?ご飯とかじゃないんですか?」


「うん。今はいちごパフェの気分」

ってか元々いちごパフェ食べる気だったんだけど。
一番の大好物だしなぁ…


「そっか。じゃ俺もデザートにしよ。すいません」

さっきの店員は‘また’と言っていた。
それが嫌だったのかは分からないけど、隼人は丁度近くにいた店員を呼んだ。
まだあの店員はこっちをじっと見てるし、怖すぎる。

「えーと、いちごパフェとチーズケーキ1つずつとドリンクバーどっちにもつけて下さい」

店員さんはお決まりのセリフと笑顔を残して行ってしまった。
変なおせっかいがないからいいよねぇ…なんて思ったり。


「隼人、話あるんじゃなかったっけ?」

最初の目的はそれだった。
色々ありすぎて忘れてたけど…主に店員さん関係で。

「あぁーあったけど、今日はいいや。もっとゆっくり話したいんですよねーあんまり長く居たくないんで」

さっきの店員に気づかれないようにちらっとそっちの方を見る。
この現場をあの店員が見たらきっと自分に気があると思うだろうな。

「そうだね。あたしもちょっと嫌だ」

素直になってみたけど、隼人は変な顔をしないで笑って頷いてくれた。

「そう言えば、最近星斗はどう?元気にしてる?」

隼人と会えば必ず聞いてしまう事がこれ。
またか、って顔をしながらきちんと答えてくれた。

「元気だよ?俺が起きると大体いないんですけどね」

星斗が変わらずにいてくれて安心した。
あたしには心配する立場もないけど、せめて聞くだけは許してほしい。