変なあたしのポリシーだけど、人に嫌な思いをさせるのが好きなタイプじゃない。

夏真っ盛りの蒸し暑い風が周りを包んだ。
卵の事から頭を解放されたあたしはやっぱり星斗の事を考えた。

今何してるかな?
バイト…?
女の子と会ってるとか禁止だからね??

心の中で星斗に話しかける。
空しくなるだけだけど。
でも、話しかけずにはいられない。
あたしの気持ちは何かに表さないと溢れ出して大変な事になる。
だから言葉にせずにはいられない。


「…大好き」

ウィーンと自動ドアが開く音がした。
頭がグラグラする気がする。
あっやばいかも…と思った次の瞬間には意識が遠のいていた。