「悠、次の収録さ〜」


悠に話し掛けると


「居たの?
気付かなかったー」


とか言って……


私は貴女に用は無くてよ?!


「悠君〜。
今日こそ食事行こーよぉ!」


「俺、彼女いるんで…」


悠は断るが


「彼女って月なんでしょ?
月サン、悠君一日貸して!
良いよね?」


明らかに悠は困った顔をしている


だから、


「良いよ♪
いつも悠を束縛してるから、たまには“先輩”と遊びたいよね?」


と、


“先輩”を強調して言った


嬉しそうな香帆を横に


悠は次第に青白くなっていた


悠は奈留の、


この笑顔の裏を知っている