気がついたら悠も居て


頭が真っ白なまま撮影が始まった


「奈留、どーゆー事だよ?」


「分かんない……」


もう放心状態だった


何回もやり直し


「やっぱり……」


社長が何かを言いかけた時に目が覚めた


「社長!
大丈夫です。
やらせて下さい!!」


悠の仕事を私のせいでだいなしにしたくない!


私は気合いを入れて撮影に取り組んだ


持っているケータイが光る


受信したメールを読む


毎日の行動


そして返信


光るケータイ


「もしもし?」


――――――――――
―――――――
………


「カーーーット!」


長い時間かかった撮影もいつもの


“日常”だったから


苦ではない