「ただいまぁーっ」


シーン・・・。


「・・・・・・・・・。」


やっぱり
今日も
誰もいない。


こんな事
慣れてるケド
やっぱり・・・

寂しい。



あたしの両親は
5年前に
他界した。


たまたまあたしが
トラックに
引かれかけた時
お母さんが、
お父さんが、
助けてくれた。


あたしは
助かった。

でも、
助からなかった命が
2つある。



“チーン・・・”


手を合わして
目を閉じる。


ポロポロっと
涙が落ちる。



「・・・。めっ・・・なさ・・・。ご・・・なさ・・・っ。んな・・・さい・・・。・・・・・・・・・・ごめんね・・・。お母さん、お父さん。ごめんなさい・・・。」


ギュッ・・・


「ンな顔、すんな。」


風龍・・・?
風龍・・・?
風龍・・・―っ!


「ふわぁーんっ!!わぁーんっ!!っ」



あたしは
風龍の胸の中に
飛び込む。

そして
泣く。


「やっぱり、宇依那、俺が居ねーとダメじゃん。」


うん・・・。

風龍が居なきゃ
寂しいよ。


でも、
大嫌い。