『過ぎた事言っても、しょうがないけとね。』
『ごもっとも。』
ミサオの意見に同意して頷いた。
ミサオを見ると俯いている。
『なん?』
『……時効だよね。』
何か呟いた。
『え?』
『香織とヒロ君が別れる、1ヶ月位前かな…ヒロ君が年下っぽい子と仲良さ気に歩いてんの見てさ。』
『は………?』
ミサオはあたしと目を合わせた。
『あの頃、香織はヒロ君とうまくいってないって悩んでたから言えなかった…傷口に塩塗れないし。』
暫く考えた。
ヒロが浮気?
"あのヒロ"が?
自分の母親が男つくって、ヒロを置いてったのに?
自分の母親と同じ事して、ヒロはあたしを振った…って事?