『キメ過ぎたかな?』
全身鏡の前に立つあたし。
『いや。夏だし!良いよね!』
夏とか関係ないけど、何かやっぱキメすぎ?
再度、鏡の中の自分の等身大を見てみる。
『いつも通りで良いじゃん!』
あたしはヒロと付き合ってる時、カジュアル系の服を着てた。
ヒロが好きって言ったから。
でも、本当はアメカジが好きだったあたしは、密かに自分好みの服を買っていた。
ヒロが好きだったカジュアル系の服は全部捨てた。
『あ!待ち合わせ5分前行動しなきゃ!』
待ち合わせ場所は、あたしが住んでるアパートの近くにあるコンビニ。
ケンチャンの家は、あたしんちから割りと近くて、徒歩10分程度の距離だった。