ニコニコしながら言う怜奈に、私は首をかしげる。



「もーっ、あんた、見てなかったの?雪兎様の眼差しっ」



「ま、眼差し…?」



「うん、眼差し。癒杏を見る、眼差しよ~」



怜奈は羨ましそうに私の肩を突く。




「なんで、それで好きってわかるの…?」



「そのあとの行動もそうよ!周りの固まっている女の子たちを置いていったのよ?

『行くよ』とか言いそうなキャラなのに。ってことは癒杏のこと好きだからじゃない?」



嬉しそうにそう説明する怜奈は、自分のことのように喜んでいた。