こんな雪兎、知らない……。



もう、どうすればいいの!?



「癒杏…どうし…」



4時限目が終わり、給食時間に入ろうとしていたとき。




私の机に駆け寄って、声をかけてきた怜奈の言葉を、女子の集団の悲鳴に近いような黄色い声がかき消した。



「きゃーーーーーっ」



「雪兎様ぁああっ!!」



「きゃーーっ、こっちにきてくださいーー!」



…また雪兎?

はぁ。



なんで雪兎はこんなに人気があるの?



マジうざいんですけど!