きっと沙紀って子は、私が知らない雪兎を、たくさん知っている。



私と雪兎が幼馴染みなんて、名前だけ。



私たちはもう、変わってたんだね。



小さい頃の雪兎は、もうここにはいないんだ……。



そう思うと、雪兎のことを好きという思いも、勘違いではないだろうかと考えてしまった。



きっと、勘違いだ。



あの頃のままの雪兎じゃないのなら、私が雪兎を好きになる要素がない。



私は小さい頃の純粋な雪兎が好きなの。