『忘れ物!』



私は、窓の外を見ながら昨日雪兎が言った言葉を思い出していた。



何度思い出してもいい、あのシーン。


昨日は本当に夢のようだった。



「なーに1人でにやけちゃってんの~」



「え?」



声のした方を向くと、そこには今登校してきた怜奈が立っていた。



「なにかいいことでもあった?」



「え…な、ないない!」