でも…でもね怜奈。

後悔っていっても、何を後悔するの?



私には後悔するものがない。



そう怜奈に伝えると、怜奈は怒ったように眉をしかめた。



「なにを言ってるの!?癒杏にだってあるよ!!みんなあるのっ!

ただそれをどうするのか!

後悔しないようにやれるだけのことはやるのか。何もしないまま過ぎていくのか。


それはその人次第なの!」



「怜奈…」



私はなんとも言えない表情で、怜奈を見つめた。



「癒杏はまだそれに気づいてない!…ねぇ、ちゃんと真実を認めて。

多分、癒杏は自分の中でそれを否定してるよ。認めたくないだけ!」



「……」