「…ゆ、癒杏…。俺…っ」



「やっ!!触んないで!」



雪兎の手を思いっきり払いのける私。



もう…ッいや!!!!


「癒杏…っ違う!誤解っ…」



「うっさい!!!」



私は雪兎の話には耳を傾けず、図書室を出て行った。



ひどいよ…!


雪兎っ……!!



私の涙線はとっくにきれ、目から涙が溢れ出した。



結局、本かえせなかったな…。



雪兎のせいなんだから…!




………雪兎は私を裏切った……。
それはけして消えることのない、私の心の中に染み込んだ――。