「よぉ!!!癒杏!!」



次の日、登校していると、誰かに後ろから思いっきり背中を叩かれた。



「ちょっ…」



バランスを崩しながら振り返ると、そこには雪兎が笑いながら立っていた。



あの瞼の裏に焼きついた笑顔で…。



なんでこんなにきれいに笑えるんだろう。


私じゃ絶対に無理だ。



「雪兎…。昨日もこんな感じだったじゃん……。おかげで背中痛いんですけど…」



大げさにテンションを低くして言った。