「ごめんなー…こいつだけは特別なんだ」



そりゃー幼馴染だからね…。って別に私の所に来なくてもいいのに。



「ええ~~~!!そんなぁああ!!佐伯様ぁ!!」



女の子たちは、悔しがりながら去って行った。



「…ったく、うざってぇ。整形したら異常にくっついてきやがる!!」



雪兎は独り言のように言った。



「じゃあ、ついてくんなって言えばいいじゃん」



「女子にそんなこと言えねえよ」



「なにそれ…」



「あ、そうそう!!お前に頼みあんだけど!」



雪兎は、長い前髪を細い指でかき上げ、瞳を光らせた。



その仕草がすごく印象に残った。