「ってゆうかあんた、彼女いないの?」



あたしは単なる思いつきで聞いてみた。



すると、駆は悲しそうな笑いをうかべながら答えた。



「いない。っつうか、今までに彼女なんかいたことねぇよ。」



意外だった。



かなり遊んでいるものだと思ってたのに。



「お前はどうなんだよ」



コイツはあたしの事を『お前』とか『小春』と呼ぶ。



その事に対して不愉快な思いを抱いた事はないし、特に気にしたこともない。



むしろあたしにとってその方が当たり前だし、『お姉ちゃん』なんて呼ばれたりしてもたぶん自分の事だとは気がつかないだろう。



ってゆうかそんなの気持ち悪いし。