思わず当惑して真っ先に手がでてしまい、リースの頭を叩いてしまった。


「り、琳玖?」

「ご、ごめん!蚊がいて!」


「ほんと?ありがとう。」


言えない…思わず手が出たなんて。


記念すべき友達が会いに来たのはあたしだった。


(蒼)このブログを作ったのは高校三年の時だった。


小説や詩を書くのが好きだったから多くの人に見てもらいたくて作ったのだ。


けどまさか…ここまでしてくれるような子に見てもらえていたなんて…


感動もあるが、嬉しい気持ちでいっぱいだ。


自分が作ったって言いたい。


その詩を作ったのはこんな気持ちだったからだと伝えたい。

けど…その後は?


あたしの気持ちを伝えた後はリースはイタリアに帰ってしまうのだろうか?


嫌だな…帰らないでほしい。


せっかくできた友達なのに。


わがままだとわかっているが、帰らないで欲しかった。


「琳玖は知ってる?これ書いた人。」


ごめんね、リース。

「ごめん、ブログとかってちょっとわからないんだ。」


「そっか。」


ごめんねリース。


けど、いつかちゃんと言うね。