我が相棒よ、今何て言ったんだ?
 俺の耳がおかしくなったのか?

 後輩達もポカンとした顔をしている。

 が、すぐに皆、目をキラキラさせ、

『それもアリですね!』
と、声をハモらせた。

 …俺が、お姫様だって?

「おいおい!みんなちょっと待てよ!」
俺は思わず立ち上がり、皆に抗議する。

「俺が姫とか、おかしいだろ!
 だいたい!王子や姫は、たぶん出てこない…」

「いいですね!アオイ先輩のお姫様!」
「きっと似合いますね!」
「でしょ~、みんなもそう思うよね~」

 俺の抗議の声は届かず、妄想発言も止まらない。