そのまま、つい先日買ったばかりのファンタジィ小説を読もうかと考えたが、睡魔がおれの瞼に総奇襲を掛け始めた。おれは何の粘りもなく、すぐさま総崩れ。
左手にした時計に視線をやり、まだ授業開始まで時間があることを確認してからおれは頭をそっと机の上に投げ出した。完全に寝る体勢だ。
「あんた、T2の京極ユーキよね?」
身体の半分以上を眠りの国へと持っていかれたとき、そう言われておれは一気に現実へと引き戻された。
嫌々ながらに目を開くと、そこには膝上までの短さの、緑と白で織られたチェックのミニスカートがあった。
「うおい!」
おれは自分で自分が恥ずかしくなるくらいの素っ頓狂な声をあげてから、視線を上へとやった。
すると、見えているものがやがて黒のブレザーとなり、続いて襟元に巻かれた赤いリボン、最後には目鼻立ちの整った黒髪美人へと移り変わっていった。
あいつだ。金曜のホームルームにいた、『生徒会長』だとか書かれた腕章を付けているあいつだ。どっからどう見ても女子高生にしか見えない格好をしているあいつ。
おれは目の前のことを受け入れきれずに、もう一度視線を下ろした。すると、今度はプリーツスカートのすぐ下に、膝を覆う長さの黒いニーソックスが見えた。ちょうど膝の辺りに、三本の赤いラインが入っている。
左手にした時計に視線をやり、まだ授業開始まで時間があることを確認してからおれは頭をそっと机の上に投げ出した。完全に寝る体勢だ。
「あんた、T2の京極ユーキよね?」
身体の半分以上を眠りの国へと持っていかれたとき、そう言われておれは一気に現実へと引き戻された。
嫌々ながらに目を開くと、そこには膝上までの短さの、緑と白で織られたチェックのミニスカートがあった。
「うおい!」
おれは自分で自分が恥ずかしくなるくらいの素っ頓狂な声をあげてから、視線を上へとやった。
すると、見えているものがやがて黒のブレザーとなり、続いて襟元に巻かれた赤いリボン、最後には目鼻立ちの整った黒髪美人へと移り変わっていった。
あいつだ。金曜のホームルームにいた、『生徒会長』だとか書かれた腕章を付けているあいつだ。どっからどう見ても女子高生にしか見えない格好をしているあいつ。
おれは目の前のことを受け入れきれずに、もう一度視線を下ろした。すると、今度はプリーツスカートのすぐ下に、膝を覆う長さの黒いニーソックスが見えた。ちょうど膝の辺りに、三本の赤いラインが入っている。