私と優也の声がはもった。

「あ、ごめん。そっちから。」

「いや、そっちから。」

じゃあ、と言って鞄に手を伸ばした。

「こ、これ…。」

「あ…。ありがと…。」

「あのね。私…優也の事…――。」

顔が赤くなってること、声が緊張して高くなってること、

自分でもわかる。

でも、言わなきゃ…。

「優也のこと、好き…。」