「どうだった?涼ちゃんはいたのか?」

美術部の部室に戻っていた俊也が戻ってきた巧にたずねる。

「いなかった。」

巧が言う。

「まぁ…手紙は一応、涼ちゃんに渡せたわけだし、今後の展開を待つとしますか。」

俊也が言う。

「待つも何も向こうは俺のこと、知らないわけだし空から降ってきた謎の手紙なんて、気味悪がられて終わりだよ。」

巧は落ち込む。

「じゃあ…会いに行くしかないだろ。」

俊也が立ち上がる。

「おまえは座っててくれ。」

巧は力無く言う。

「あぁ、悪い。」

俊也は静かに座る。